公示送達とは?効力発生日・要件と2026年5月からのネット掲載

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公示送達とは(読み方:こうじそうたつ)

公示送達とは、居場所のわからない被告に対して、法的に送達したとみなされるものです。
公示送達は、その内容をインターネットで誰でも見られる状態にするとともに、裁判所の掲示場に掲示する(または裁判所に置かれた端末で見られるようにする)方法で行います(民事訴訟法111条)。効力は、その措置を始めた日から2週間を経過したときに生じます(同法112条1項)。

どんなときに使う手続か

訴訟を始めるには、訴状などの書類を相手方に届ける「送達」が必要です。ところが、相手方の住所や居所、勤務先などが分からず、書類を届ける先がないと、手続を進めることができません。

このようなときに、申立てを受けて裁判所書記官が行うのが公示送達です(民事訴訟法110条1項)。相手方が実際に書類を見たかどうかにかかわらず、決められた期間がたつと送達の効力が生じます。

2026年5月21日から、公示送達はインターネットでも見られるように

ノートパソコンに向かうスーツ姿の男性

民事訴訟法の改正により、2026年5月21日以降に申立て等があった事件では、公示送達は次の2つをあわせて行います(民事訴訟法111条)。

  • 公示送達の内容を、インターネットで誰でも見られる状態にすること
  • その内容を書いた書面を裁判所の掲示場に掲示すること(または、裁判所に置かれた端末の画面で見られるようにすること)

2026年5月20日以前に申立て等があった事件は、各裁判所の掲示場で確認します。

公示送達されているか確かめるには

裁判所のウェブサイトに、全国の裁判所の「公示送達・公告」のページへの案内があります。ご自身あての公示送達がないか気になる方は、コラム「公示送達を確認して自分で知る方法」もご覧ください。

公示送達の効力はいつ生じるか(効力発生日)

原則は、始めた日から2週間を経過したとき

公示送達は、111条の措置を始めた日から2週間を経過することによって、その効力が生じます(民事訴訟法112条1項)。この期間は短くすることができません(同条3項)。

実際の効力発生日は、事件を担当する裁判所にご確認ください。

外国においてすべき送達は6週間

外国においてすべき送達について公示送達を行った場合は、措置を始めた日から6週間を経過したときに効力が発生します(同法112条2項)。
日本に在住している相手とは、効力発生基準がかわりますので注意が必要です。

外国においてすべき送達についてした公示送達にあっては、前項の期間は、6週間とする。

民事訴訟法第112条

2回目以降は始めた日の翌日に効力が発生するケース

前述の通り、基本的に公示送達の効力が発生するまでに2週間と定められていますが、同じ相手に対して2回目の公示送達を行う状況に限っては、措置を始めた日の翌日に効力が発生します(同法112条1項ただし書)。

第110条第3項の公示送達は、前条の規定による措置を開始した日の翌日にその効力を生ずる。

引用:民事訴訟法第112条

同一の当事者に対する2回目以降の公示送達は、職権でする。ただし、第1項第四号に掲げる場合は、この限りでない。

引用:民事訴訟法第110条

公示送達の要件

裁判所にて原告からの訴状を受理し、被告となるものに対して必ず当該訴状送達してから初めて審理が開始されるのは、訴訟を行う一般的な流れになります。

このときに被告宛てへ「特別送達」として訴状を郵送されるのですが、相手方の住所や勤務先など、送達をすべき場所が分からない場合に「公示送達」を利用することができます(同法110条1項)。
前述とは逆に、相手方の住所や勤務先が判明しているにもかかわらず、居留守などを使われて特別送達を受け取らなかった場合は、「付郵便送達」という送達方法を利用します。

裁判所書記官が公示送達をすることができるのは、次のような場合です(民事訴訟法110条1項)。

  • 相手方の住所、居所その他送達をすべき場所が分からない場合
  • 付郵便送達(書留郵便等に付する送達)もすることができない場合
  • 外国ですべき送達ができない、またはできないと認められる場合
  • 外国の官庁に送達を頼んでから6か月たっても、送達したことを示す書面が届かない場合

「送達をすべき場所が分からない」ことは、申立てをする側が示す必要があります。そのため、住民票上の住所などに実際に住んでいないことを現地で確かめ、調査報告書にまとめて裁判所に出すのが一般的です。

裁判所が公示送達を認めた場合は?

公示送達が行われると、その内容がインターネットで見られる状態になるとともに、裁判所の掲示場に掲示されます(2026年5月21日以降に申立て等があった事件)。それより前に申立て等があった事件は、各裁判所の掲示場で確認します。

裁判所の掲示場や、公示送達が掲載されるページを、ふだんから見ている方は多くありません。
よって、裁判所にて公示送達が認められ実施された場合、相手方は訴訟を起こされた事実を知ることがないままになります。

ここまでの流れを見ると非常に原告側が有利に見えますが、その反面、被告側にとって非常に不利な状況になることから、裁判所は簡単に公示送達を認めません。

公示送達は擬制自白は成立しません

「擬制自白」とは、相手方が原告の主張した事実を争わなかったり、答弁書を出さずに口頭弁論の期日に欠席したりしたときに、その事実を認めたものとみなす決まりです(民事訴訟法159条)。

ここで問題になるのが、公示送達を行った訴訟は擬制自白は認められないという点です。
擬制自白が適用されない場合には、証拠による立証が求められることになります。

裁判所に公示送達を認めてもらうためには?

裁判所に公示送達を認めてもらうためには、相手方の居所や勤務先が不明な事はもちろん、それを立証する住居所調査が必要になります。
そして、公示送達の要件を満たす根拠を的確に示す調査報告書を提出しなければいけません。

この住居所調査は、特殊な調査手法を用いたりすることもありますし、調査報告書の記載も、付郵便送達を含めて記載方法にコツがあります。
よって、余程の自信がない限りは、委任している弁護士様や司法書士様、探偵興信所に依頼することをオススメします。

公示送達の申立てに必要なもの

上申書と、所在が分からないことを示す資料

公示送達を求めるときは、申立書(上申書)とあわせて、相手方の所在が分からないことを示す資料を出します。資料には、住民票の除票や戸籍の附票などの公的な書類や、現地で住んでいる様子がないことを確かめた調査報告書があります。

必要な書類や書式は裁判所によって違うので、担当の裁判所の案内をご確認ください。

現地調査(住居所調査)で確かめること

表札、郵便受け、電気やガスのメーター、建物の様子、管理会社や近隣の方への聞込みなどで、その住所で生活している様子があるかを確かめます。確かめる項目の一覧は、コラム「付郵便送達(ふゆうびんそうたつ)とは?」にもまとめています。

付郵便送達との違い

付郵便送達公示送達
使う場面相手方が住所などに住んでいるのに、書類を受け取らないとき相手方の住所などが分からないとき
送り方裁判所書記官が、住所などに宛てて書留郵便などで発送するインターネットで見られる状態にし、裁判所の掲示場に掲示するなど
効力が生じる時発送した時(民事訴訟法107条3項)措置を始めた日から2週間を経過した時(112条1項)
現地調査で確かめることその住所に住んでいることその住所に住んでいないこと
相手方が欠席したとき擬制自白の決まりが当てはまる(159条3項)擬制自白の決まりは当てはまらない(159条3項ただし書)

北海道総合調査株式会社の
公示送達現地調査

雪の積もった街の大通り

弊社では、弁護士様、司法書士様向けサービスとして、公示送達の住居所調査を提供しています。
北海道内だけで年間100件以上の住居所調査を担当し、全国の弁護士・司法書士の多くの先生方から、繰り返しご依頼をいただいています。

納品させていただく調査報告書は、元裁判所書記官が監修したフォーマットを使用し、確認した事実を写真とともに簡潔で分かりやすくまとめています。
調査報告書は調査終了後5営業日以内に納品しておりますので、お急ぎの場合もご相談ください。

公示送達の住居所調査に関するご相談やお見積りはすべて無料です。
些細な事でも遠慮なく、北海道総合調査株式会社にお問い合わせくださいね。

付郵便送達・公示送達の現地調査(弊社から20km以内) 士業様特別価格 19,800円(税込)

お見積りは、すべてのお客様無料です。士業様以外のお客様の料金は、お見積りでご案内いたします。

書き手:北海道総合調査株式会社 代表取締役 橋本 浩
探偵業届出 北海道公安委員会 届出年月日 令和6年4月3日 届出書の受理番号 第10240023号

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